家相について(家相と風水)

公開日:2010/10/15 23:54


はじめに
 住まいを計画する上で、
 「鬼門は避けた間取りにしないといけない」とか、
 何かと気になる「家相」ですが、家相って何なのか。
 「家相」にしたがって間取りを計画していたら、
使い勝手の悪い間取りになってしまうことだってあります。
 使い勝手が悪くなってまで、優先すべきものなのでしょうか?
 
 昔の人達の経験を基にした考え、言い伝え(゚ペ)?
 家相の悪い家は不幸になるのか オットォ!(・o・ノ)ノ
 
 風水というのもあります。
 「黄色い色を使うとお金が貯まる」とか。
 
 風水と家相の違いは何?
 どっちの方が重要なの?
 何を根拠に決められたのか?
 
 わかっているようでよくわからない「家相」と「風水」について、調べてみました。
 ※家相や風水による、間取り判断の方法については、ここでは書きません。
  別途解説をご参照ください。
 
1.風水と家相の違い
 
(1)風水
 ①成り立ち
   今から4000年前、中国にあった「九星説」「八掛設」「五行説」「陰陽説」が
  基本となって、3世紀(紀元後200年)ころに風水の基礎が出来上がりました。
   当初の風水は、地勢判断や墓地選定が主流でしたが、羅盤(円形をした
  方位を計測する道具)が開発されて、家相にも応用されるようになりました。
   風水の基礎に運命占いの基礎理論の「九星説」がある為、いろいろな分野
 に活用できます。
 
 ②基本的な考え方
  風水の原理は「気」
   古代から中国では、宇宙も自然現象も人間も、心的な働きや生命活動も、
  全てが「気」から成り立つとされました。
   元々一つの「気」であるがゆえに、個々の「気」は互いに感応しあい、あるいは
  個と全体が感応しあう。
  こうした「気」の概念が中国における身体観、宇宙観、道教、儒教などの諸思想、
  軍事的占術、望気術、養生術、医術、練丹術、呪符、風水術などの根底をささえている。
 
  全ては、「気」の流れを良くするという考え。
  人間の体の気の流れをよくする方法が、気孔やツボなど
  土地や家の「気」の流れをよくする方法が、風水
  
  風水では、方位と時期を重視
   風水は気の流れを良くする考えなので、住まいそのものの方位の吉凶だけでなく、
  新築や移転するときの方位や時期など、住む人の気の流れも考えます。
 
(2)家相
 ①成り立ち
   風水は、日本にも伝わってきましたが、権力者が独占し封印された為、
  庶民の間には普及されませんでした。
   風水が出来上がる以前の「九星説」などを元に、日本独特の家相が開発されて、
  現在に至っています。
 
   風水と家相は、元々は同じ考えを元にしていますが、別々の経緯をたどって作られています。
 
 ②基本的な考え方
   家相は、家の間取りや方位を基本に考え、それによる住む人の運勢えの影響を考えます。
 
  太陽の運行にしたがって各方位の日照時間が異なりますから、
 温度や湿度の変化が生じ、住む人に影響を与えます。
 
  方位に意味を持たせ、そこに先人達の知恵や経験を落とし込み、
 吉凶判断の基準が作られています。
 
 
以上、「風水」と「家相」について大雑把に書きました。
どちらも、「住まいの中心の求め方」「張り・欠け」「鬼門」「方位ごとの吉凶」など
の考え方はだいたい同じです。
 違うところは、「家相」は間取りでしか吉凶の対策はできないのに対して、
「風水」は住む人の引越しや新築の時期の選び方や、凶相の間取りでも吉相の物を使うことで
対策が取れることです。
 
 いろいろな角度から吉凶を検討することができます。
それは「風水」が「気の流れ」を基本にしているからです。
 
 それでは、「家相」と違う「風水」のポイントについて紹介します。
 
2.「風水」の方が「家相」よりも説得力があるポイント
(1)本命星の利用
 一白水星・ニ黒土星・三碧木星・四緑木星・・・・計9つある本命星を、
みなさん目にしたことがあると思います。(ちなみに私は八白土星です)
 それぞれの人の運勢を支配する「気」を割り当てたものが本命星です。
 
 ※本命星ってどうやって使うのか私はわかっていませんでした。
 風水ではこの本命星を活用します。一家の中心人物の本命星で調べます。(・Ω・)ノ
 
(2)建築の方位と時期をまず調べる
 本命星ごとに、幸運を呼ぶ方位と時期・不運を呼ぶ方位と時期が決まっています。
 
 建物が完成した年に、現在住んでいる場所から見て凶の方角に建築されたとします。
でも、引越しする年を選んで、吉の年にする事ができます。
 又、新築建物から見て吉の方角になる場所に仮に引越しして、
そこから新築建物に引っ越せば吉相にすることができます。
 (新築に限らず、アパートを引越しする場合にも当てはまります。工事中の仮住まいも同じです。)
 
 ※家相の場合、引越しの時期や方位まで気にしたりしませんよね(・Ω・)ノ
 
(3)鬼門も「気」で説明
 表鬼門:東北45°の範囲
 裏鬼門:南西45°の範囲
  鬼門は、災いを招く大凶の方位とされています。陽気と陰気が入れ替わる方位の為、
この気の変化が住人にも影響するとされます。
  鬼門の方位は、季節によって冷たい空気や湿気を帯びた熱気が入りやすい方位です。
  その為、水回りや浄化槽などの不浄なものの設置は凶、大きな窓や玄関などの開口部も凶です。
  
(4)凶相でも吉相にする為の対策がきちんとある
 例えば、玄関が鬼門にある間取りの場合、門の位置を西北や東などの吉の方角に
設置することで、吉相になります。
 又、鬼門の方位にキッチンがあったとしても、換気扇を設置して換気をよくしたり、
常に清潔にするなどの対策で湿気を排除することで、凶相を防ぐことができます。
 キッチンの向きを南向きなど陽の見える方向にすることで、陰気を陽気に変えてくれる
ので凶相が防げます。
 
 家相では間取りが駄目なら対処方法が無い(よくわからない)が、
風水だと対処方法がきちんとあります(・Ω・)ノ
 
おわりに
 「風水」と「家相」の違いについて、大雑把に書きました。
 「家相」では説明できないことや対応策についても、「風水」なら「気」の考え方を元に
きちんと対策をとることができます。
 「家相」も「風水」も、住む人を幸運にする為に考えられたものです。
でも、「家相」を優先するあまり、使い勝手の悪い間取りだったり日当りの悪い陰気な雰囲気の
間取りになってしまう。それが果たして本当に幸運なことなのかと、疑問に感じることもありました。
 「風水」では、「家相」の不足部分も補ってくれているので、いいと思いました。
 「家相」の方が、日本で出来上がった考え方です。
 「風水」は近年TVなどで話題になったものなので、流行みたいな感じでとっつきにくい
かもしれませんが、原点の考え方はどちらも同じです。
 「幸運な住まいをつくる為の考え方」という本来の姿をきちんと理解して、
利用することが大切なんだと思いました。