■使用条件
(データ内の”使用条件”記載内容の一部を記載)
1.適用条件
(1)構法:木造軸組構法
(2)規模:建築基準法第6条第1項第4号の建築物
(3)範囲:直接基礎(布基礎、べた基礎、偏心基礎)
2.優先順位
このプログラムでの検討結果が、法令等(建築基準法施行令第38条および平成12年建設省告示第1347号)に定められた仕様規定よりも不利側の仕様になる場合は、法令等の仕様規定を最優先してください。
3.著作権
このプログラムはフリーソフトです。
このプログラム、ドキュメントおよび付属ファイルの知的所有権は、以下のとおり著作権者が有します。
Copyright(C)2012.5 110% Architectural design room
著作権者の権利を侵害する行為は、固くお断りします。
ただし、このプログラムの複写・使用はどなたでも自由に行うことができます。
このプログラムの対価として、著作権者に金銭を払う必要はありません。
4.免責事項
このプログラムを使用したことによって発生した損害は、一切補償しません。
このプログラムに不備があっても、作者はそれを訂正する義務を負いません。
利用は使用者個人の責任において行ってください。
転載・配布の際は、下記の条件を守ってください。ただし、テスト版については、手渡しの配布を禁止します。
(1)プログラムを改変しないこと。
(2)このままの形態で配布すること。
書籍、雑誌、ホームページ等への収録については、あらかじめご相談ください。
5.動作環境
Microsoft Office Excel 2007以上
6.このプログラムはベータ版です。
■使い方
使用条件の免責事項にも書いていますが、利用は使用者個人の責任において行ってください。
電卓をたたいて計算(手計算)を行う場合、手間と時間を必要とするため、計算ソフトは便利な存在です。しかし計算ソフトなどツール化してしまうと、使用者はソフトの操作方法を熟知しても、ソフトの中で行われている計算内容については理解が深まらないことがあります。計算ソフトに依存してしまい、知識技術の向上の妨げになってしまいます。
この"ちょくせつきそツール"も例外ではありません。
このツールはあくまで計算機程度です。目的は手間を省くことではなく、計算内容に目を向け、知識を深めていただくための補助としての道具になることです。
そこで、このツールの利用と合せて、使用条件に記載している参考書籍を読んでいただけることを望みます。
ツールの信頼性は、製作の参考にした資料や情報と、製作者の能力によると思います。そのことを十分理解の上、ご利用ください。
■製作背景
木造軸組構法住宅直接基礎構造検討ツール”ちょくせつきそツール”を製作し、配布するに至った背景には、木造軸組構法(在来構法)住宅を設計する上での構造計画が、質が高いとはいえない状況にあるという思いが常にあるからです。
一時期、4号特例が廃止されるという話題が出て、巷が大騒ぎになりましたが、その後保留状態となり4年が経ちました。建築確認申請では構造規定に関する確認は行われず、設計者責任の名目の下、設計者は申請業務の下請けだったり、構造に関する業務はプレカット会社にお任せだったりで、構造の確認や検討の所在が曖昧です。営業担当がプラン計画を行い、無料設計がうたわれているのが住宅市場の状況です。そのような状況とはいえ、瑕疵保証の問題や設計責任が追及される時代になり、できるだけ(設計事務処理)経費を掛けずに構造のチェックをおこなうということで、スパン表を使った検討が行われるようになってきているのが、せめてもの救いかもしれません。
まだまだ、設計する住宅の構造に配慮するというまでにはいかず、スパン表の一覧の中から当てはまる仕様を拾い出すというところです。
逆に、住宅市場に身を置いていると、設計する住宅の細部にまで、構造にまで配慮するというのは難しいのが現実です。そこまでの手間暇を低コストの中で掛けることはできません。市場競争の中で多忙な労務に追われる中で、自己努力によって設計に取り組む、知識・技術の勉強を積むことは厳しいものがあります。
高価なソフトを購入せずとも、気軽にてっとり早く、それでいて詳細なチェックが行えるツールがあれば、それにこしたことはありません。スパン表はてっとり早いのですが、前提条件が設定されていて限定的だったり、一覧表に羅列された膨大な情報から、必要な情報を拾い出す作業も大変だったりします。そこで考えられるのがフリーソフトです。例えば、壁量計算や偏心率、N値計算を一連で行えるフリーソフト(正確には、書籍に添付されているソフト)の”申請丸”(木造住宅確認申請構造図作成マニュアル 著者:木村惇一・田原賢 発行所:(株)エクスナレッジ 定価:3800円(税別)に添付)は、とても便利です。フリーソフトの存在はとても貴重だと実感しています。
そんなとき、県産材利用促進の活動を行っている愛媛県林材業振興会議が、国土交通省・林野庁連携プロジェクト
平成22年度木のまち・木のいえ担い手育成拠点事業の採択を受けて行った事業の中で、木造横架材断面算定ツール”はりけたくん”を製作するという活動に協力させていただくことになりました。はりけたくんは、愛媛県林材業振興会議が既に無料配布を行っている、横架材のスパン表と、製材・集成材の標準単価表をExcelで連動させ、スパン表よりも自由に検討を行えるフリーソフトとして製作されました。梁には一般的に使用されないスギを、十分に活用できるということがはりけたくんを使うことで認識でき、県産材のスギおよびヒノキの利用促進を図ろうというものです。それと、木造住宅設計者の技術力向上を図ろうというものです。
はりけたくんを製作し、一般配布(当初は愛媛県内限定)を行う前に行ったパブリックコメントの際、建築確認審査第三者機関の方から、「横架材のチェックもいいが、基礎のチェックができるツールがあればいい」という意見がありました。はりけたくんは、県産材の利用促進が目的ですから、横架材のチェックを行うツールは関連性があっても、基礎のチェックは直接の関連性はありませんので、基礎チェックの機能までは含まれていません。
はりけたくんを製作するという活動に協力できたことは、”ちょくせつきそツール”を製作する上でとても意義がある経験になりました。
以上のように、木造住宅市場の構造検討の現状、フリーソフトの存在価値、基礎チェックツールの必要性を踏まえて、このたび”ちょくせつきそツール”を製作し、配布することにしました。なお、ちょくせつきそツールは、愛媛県林材業振興会議とは一切関係ありません。
平成24年5月2日
伊藤建築設計室二級建築士事務所
伊藤 正孝
バージョンアップ
更新日:2013.5.10
(1)ちょくせつきそツールの名称を、
DF2に改めた。それに伴い、パスワードの変更を行った。
(2)各入力シートのデザインの見直しを行った。
(3)建物重量の算定シートで、積載荷重を用途に合わせて選択できるようにした。
(4)べた基礎の検討シートで、短期基礎梁の基礎梁有効せいの計算に誤りがあったため修正した。
(5)設計概要と、基礎検討結果を印刷する為の印刷シートを追加した。
(6)建物概要入力シートの見付面積の説明を追加した。
(7)簡単な操作方法の解説PDFを同封。
更新日:2013.5.23
1.以下の入力部分がロックされていたため、解除した。
(1)基礎検討シート
基礎梁主筋断面積、あばら筋@
(2)基礎梁の長さチェックシート
スラブ長さL
更新日:2013.6.8
(1)あばら筋の端部フックありなしの選択を追加。基礎梁のせん断耐力の検討に反映した。
(2)基礎梁の応力算定のC,Mo,Qの値を、基礎梁検討用スパンに相当する応力に修正した。
(3)雪荷重の考慮方法について、使用者の任意選択から自動選択に変更した。
(4)雪荷重の換算に誤りがあったので修正した。
(5)荷重の組み合わせの整理をおこなった。
一般区域の場合 長期:G+P 短期:G+P+K
多雪区域の場合 長期:G+P+0.7S 短期:G+P+0.35S+K
更新日:2013.7.11
べた基礎の検討シートの基礎梁の設計「外周部」長期について、必要鉄筋断面積の検討部分に用いる数値のうち、右側の採用値が上端筋と下端筋が逆になっていたので修正した。
更新日:2014.1.30
べた基礎の検討シートで、内部基礎梁を検討する際に、内部基礎梁の両サイドのスラブの長さが異なる場合の入力方法について解説。
更新日:2015.1.14
1.地反力を求める建物重量について、GLより上部の基礎重量を建物重量に加算した。
2.基礎梁が負担する等分布荷重の計算方法を、スラブ亀甲面積から求めるように変更した。
3.内部基礎梁に接する両側のスラブ幅が異なる場合の対処方法について
DF2では、内部基礎梁の両側スラブは同じ形状のものが対称に接しているものとして扱っているため、スラブ幅が異なる場合は便宜上のスラブ幅を入力する必要がある。
その場合の便宜上のスラブ幅を確認するため、「地中梁の長さチェック」シートを用いていたが、L型にスラブが接する場合は不十分だったため、新たに「みかけ上の基礎梁長さ算定ツール」を追加した。(フォルダ内に格納)
4.基礎梁の検討に用いるW,C,Mo,Qの計算式と、採用するLの値を変更した。
5.基礎梁の検討に用いるCについて、2スパン連続する梁の場合梁端モーメントが1スパンに対して2.16倍になる(0.6Cに対して1.3C)ことを考慮して、割増値2.16を適用した。
6.基礎梁の検討結果の印刷シートの項目に、荷重負担面積と基礎梁長さを追加した。
更新日:2015.2.20
(1)建物概要で、風速の割増の選択を追加した。
風速の割増するを選択した場合、品確法耐風等級2の風速を採用する。
(2)建物概要で重要度係数の選択を追加した。
重要度係数に応じて、標準層せん断力係数C0を、x1.0、x1.25、x1.5とする。
Ver4.02+
更新日:2016.6.27
(1)基礎梁主筋が2段または3段配筋となる場合の、主筋応力中心距離が反映れきるように、べた基礎の検討シートに基礎梁主筋の段数入力欄を追加した。
Ver4.04+
更新日:2017.6.12
(1)建物概要で、水平投影面積の入力値が正しく反映されない状況を改善した。 建物概要シート I14 I15セルのリンク切れ修正。建物重量シートの屋根面積が正しく算定されていなかった。
(2)基礎梁の検討において、CとMoの値を、スラブの形状が長方形の場合の負担面積の誤差を考慮して、短辺検討の場合1.25倍するようにしている。それが、スラブが正方形の場合に長辺と短辺で違った結果になる現象を生じていることから、修正をおこなった。
Ver4.04++
更新日:2019.2.25
DF2 Ver4.04+ に変更はありません。
同封してある「みかけ上の基礎梁長さ算定.xlsx」について、次の内容を修正しました。
(1)セルF43の計算が、みかけ上の梁長さが過大評価される内容になっていましたので、修正しました。
(2)これまでの各部分寸法個別入力に加えて、負担面積直接入力を追加しました。
スナップショット