松山市中心市街地の分譲地が建築予定地。
限られた敷地の広さの中で、お客様のご要望をどれだけ満足できるかへの挑戦です。
お客様の希望で最も計画全体に影響したのが、
・平屋であること
・中庭を設けること
です。
敷地面積が限られている場合は、横方向へ空間を広げることができないので縦方向へ広げることになりますが、それができません。物理的な空間容量を確保できないなら、感覚的に広がりや付加価値を感じるような空間構成にすることになります。
感覚的な広がりとは、視覚で奥行き感を感じるようにするとか、ひとつのものに複数の機能を持たせるとか。壁や柱、窓といった要素だけでなく、陰影によっても奥行感が生まれます。また、空間サイズに合った高さや位置関係を考えます。
付加価値とは、狭いことによって広いことでは得られないものを得ることができることです。家族のつながり、家のどこにいても家族の気配を感じることができる、コミュニケーションが生まれる。また、手に触れるものや目に入るものの距離が近くなるので、素材感を大切にします。
そのほかには、現在三人家族ですが今後増えることも考えられますので、間取りに融通を持たせることもご要望に上がりました。